総選挙の結果、自民党と日本維新の会が衆院の3分の2を超える議席を占めるなか、高市早苗首相は改憲に「挑戦」する姿勢を強め、国民投票の実施にまで踏み込んだ発言をしています。高市改憲の何が危険なのか? 改憲を止める展望はどこにあるのか? 東海大学の永山茂樹教授に聞きました。
足立裕紀子記者
―総選挙で自民党が「大勝」しましたが?
高市自民党のメディアを使った選挙運動が「成功」し、小選挙区制という不平等な選挙制度が有利に働いたなど、「大勝」にはいくつかの要因があると思います。しかし自民党の政策一つひとつへの支持ということではない。ましてや選挙中に屋内演説会で一度触れただけの改憲に国民が賛成したということでは全くありません。
―自民党改憲案の柱の一つは憲法に自衛隊を明記するというものです。
自民党は野党時代の2012年、「日本国憲法改正草案」をつくり、国防軍の保持など憲法の全面的な書き換えを狙いました。ところがそれは国民の支持を得られませんでした。そこで安倍政権は18年、自衛隊明記など4項目に絞って改憲を実現しようと考えました。しかしこの4項目の改憲ですら国民の支持を得られませんでした。
4項目とは▽自衛隊明記によって平和主義を掘り崩す▽緊急事態条項をつくる▽選挙制度に合区制度を置かないと決める▽教育費を無償にする―という四つです。
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