「黒い雨」など核被害者問題を追い続けるジャーナリストの小山美砂さんが、この夏、『ルポ被爆二世』と『核実験場のとなりで生きる―カザフスタンのヒバクシャたち』の二つのルポを刊行しました。2冊の新著に込めた思いを聞きました。
北村隆志記者、写真も
「二世は難しいよ」―『ルポ被爆二世』は、そんな話から書き始めています。被爆2世とは、被爆者の子どものことです。
「取材前はそこまで難しいと思っていなかったんです。でもいろんな人に話を聞くと、『被爆2世』と簡単にひとくくりにできない。こっちの人は『被爆の影響が2世にもあるから援護してほしい』という。別の人は『影響なんてないし援護なんてほしくない、差別されるから』という。親の被爆による子どもへの健康影響については科学的知見が確立していないのも事実です。だんだん難しさを実感しました」
取材から手を引こうとしたとき、一人の被爆2世にこう言われました。
〈学者も活動家もジャーナリストも、みんなこの問題から逃げていく〉
「被爆2世への国の援護を求めて活動してきた方です。こう言われた時、私は逃げた一人になりたくないと思ったんです。この言葉を転機に、腹を決めることができました」
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