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日曜版  |  記事

庄内藩がモデルの『釣り侍』 作家 佐藤賢一さん
藩を二分する家督争い-侍たちが釣りで勝負を決める
時代小説は長年の夢でした

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©新潮社

作家の佐藤賢一さんが時代小説『釣り侍』を出しました。歴史小説の第一人者が「釣り」に挑んだ背景は―。
 金子徹記者

 『小説フランス革命』や『ナポレオン』など、ヨーロッパが舞台の歴史小説で知られる佐藤さん。新作は、江戸時代の庄内藩(山形県)がモデルです。
 「地元の鶴岡市は釣りが盛んで、僕も当たり前に釣りをしてきました。ところがよそへ行くと、そうでもない。調べると、庄内藩が藩士に『武用の一助』と奨励していたことが分かりました。それが庶民にまで広がり、みんなが『釣りバカ』みたいになったのだと。これを書きたいと思っていました」
 釣りに打ち込む侍たちの「勝負」の物語です。ある時、藩主の死から藩を二分する家督争いに。後継者を釣りで決めることになります。評価が高くなるのは黒鯛(くろだい)でした。
 「僕もよそでは川釣りをしましたが、地元では海、狙いは黒鯛です。おとなに影響され、子どもたちも黒鯛狙いでした。簡単に釣れるものではないんですが。調べると、これも藩政時代の影響で、大物は魚拓を残し記録するのがたしなみでした」
 「釣りバカ」の遠因は、将軍綱吉の「生類憐(あわ)れみの令」でした。

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