陸上自衛隊健軍駐屯地で公開された長射程ミサイル発射装置。後ろの建物が敵基地攻撃を担うと思われる西部方面総監部=3月17日、熊本市東区(日本共産党の上野美恵子熊本市議提供)
高市政権が大軍拡、敵基地攻撃可能な長射程ミサイルの配備を進める際、必ず口にするのが、「日本の平和を守るためには『抑止力』の強化が必要」という言葉。しかしその裏で政府が「抑止」が破れることを想定した戦争の準備をすすめていることを知っていますか。「抑止力」で平和を守る、はウソ-。その実態を追います。
前田泰孝記者
「相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力を高めるものだ」と胸を張る小泉進次郎防衛相。中国大陸が射程圏内に入る敵基地攻撃可能な長射程ミサイルを陸上自衛隊健軍(けんぐん)駐屯地(熊本市)と富士駐屯地(静岡県小山町)に配備することへの説明です。(3月31日)
「抑止力」の強化と一体で防衛省が進めているのが「自衛隊基地の強靱(きょうじん)化」。抑止が破れ、戦争になっても自衛隊が戦い続けられるよう、全国の自衛隊基地の司令部の地下化などを計画しています。そこでは化学・生物・核兵器などの攻撃を想定しそれに耐えるための施設の整備も。熊本市(人口73万人)の市街地のど真ん中、長射程ミサイルが配備された健軍駐屯地でも「司令部地下化」が進行中です。
健軍校区自治協議会の城戸(きど)健次会長(76)は「基地を強靱化しても、自衛隊だけ生き残って国民の命は守れない。やっぱり『抑止力』には疑問を感じます」。
熊本市の元航空自衛隊准尉、柳井公士(こうし)さん(59)は「司令部の地下化は『そこが狙われます』と言っているのと同じだ」と指摘します。「集団的自衛権の行使が容認され、日本が攻撃を受けていないのに自衛隊が米軍と共に戦うことで、日本国土が戦争に巻き込まれる危険性は高まる。地下化はその戦争への備えだ」
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