国産のジャガイモ
米国政府は長年、日本に対して生食用ジャガイモの輸入解禁を求め続けています。高市早苗政権は輸入解禁に向けて動きだしています。しかし、この問題は単なる貿易自由化ではありません。重要な争点の一つに、病害虫の侵入を防ぐ植物検疫が米国の圧力で緩和されないのかという点にあります。
ジャガイモは病害虫を持ち込みやすい農産物です。特に問題視されているのが、ジャガイモシストセンチュウやジャガイモシストネマトーダなどの土壌害虫、さらに日本に存在しない病害虫です。これらが国内に侵入し例えば種芋に使われると、いったん農地に定着した後の根絶は極めて困難で、長期間にわたって収量や品質を低下させる恐れがあります。北海道をはじめとする国内のバレイショ産地はもちろん、家庭菜園や小規模農家にも被害が広がる恐れがあります。
植物病害虫は家畜伝染病のように目に見えて広がるわけではありません。しかし、一度侵入すれば土壌中で何年、あるいは十数年以上生き残るものもあり、農地そのものが利用しにくくなる場合があります。被害は農家だけでなく、地域の農業経済や食料供給にも及びます。このため、日本では植物防疫法に基づき、生食用ジャガイモの輸入を原則として認めていません。
一覧へ戻る