アズ・ブローマさん(当時15歳)が自身の体験を基につづった絵本。アズさんは迫害の恐れから家族とともに母国トルコを離れ、安心して暮らしたいと願って難民として来日。しかし、難民申請が認められず、在留資格も得られず「仮放免」のもとで暮らしている。自由に働くことも、住む地域からの移動もできない―作文ではそのような普通のことが「自分の夢」として語られる。
(イマジネイション・プラス社、1870円)
アズ・ブローマさん=仮名
「なぜ私には人権がないんだろう、となぞに思うことが何度もあります」―。在留資格が得られないまま日本で暮らす、トルコ生まれのクルド人、アズ・ブローマさん(仮名、高校2年)の作文を原案にした絵本『私は十五歳』(絵・なるかわしんご)が、このほど出版されました。
在留資格のない子どもたちの絵や作文を紹介する「仮放免の子どもたちによる絵画作文展」(入管を変える!弁護士ネットワーク主催)が毎年開かれています。アズさんは15歳のときに作文を応募し、優秀賞を受賞。その作品が絵本になりました。
クルド人のアズさん(高校2年)の家族は、全員が「仮放免」の状態です。
絵本の出版記念パーティーをよびかけた、在日クルド人の支援をするライターの織田朝日さんは「トルコに強制送還されたクルド人はパスポートの取り上げや、警察の監視下に置かれている。日常生活が脅かされており、迫害そのもの」といいます。
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