トランプ米政権が4日発表した「国家安全保障戦略」(以下「戦略」)は、過去の戦争の痛苦な教訓に基づいて戦後確立された国際平和秩序を、世界最強の軍事力を持つ国が公然と踏みにじる宣言として、驚きを持って受け止められています。
坂口明記者
2期目政権発足後8カ月で8紛争を和平に導いた「平和の大統領」。「戦略」はトランプ氏をこう自賛します。しかし「戦略」は、国連憲章の平和のルールに反する主張に満ちています。
▼「アメリカ第一」で国の主権が最優先。国際機関による主権侵害に反対する
▼世界最強の軍・経済という力でこそ平和は達成できる。防衛産業基盤を復活させる
▼米独立宣言は不干渉主義を掲げたが、今の米国にとって不干渉主義厳守は不可能。「正当化しうる干渉」は容認する
▼西半球(北米、中南米)は米国の勢力圏だ(トランプ版モンロー・ドクトリン)
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