イラスト・鴨下潤
寒さの合間に渡り廊下に吹き込む風。そこに春の匂いの兆しを感じた時、おわりとはじまりが脳裏をよぎります。その風は、私を子どもたちとの1年の旅路をふり返る世界へ誘っていきます。
この子たちとどんな事を紡いできたのだろう。どれだけ面白い日々を重ねてきただろう。思い返せば、厳しく接した時もあったな。あの時もっとやさしくなれなかったかな。そんな事を考えながら歩いていると、どこからともなく「先生、今日は何の授業すんのー?」と聞こえてきます。そうして子どもたちの声が、私を現実の世界に引き戻します。そうか、まだもう少しだけ時間がある。さぁ、今日はどんな時間にしよう。
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