宜野湾市のど真ん中にある米軍普天間基地=3月8日
国は「普天間の危険性除去のためには辺野古移設が唯一の解決策」と言ってきた。これではまるで政府による詐欺ですよ。
元内閣府沖縄総合事務局北部国道事務所長 照屋正史さん
米海兵隊普天間基地(宜野湾市)の南端にある公園を訪れると、保育園児10人が保育士とともにシャボン玉を飛ばして遊んでいました。基地北側に向かってジェット機が離陸すると公園に爆音が響きわたりました。
この日(3月10日)は、在日米空軍による全国規模の演習が始まった直後。防衛省沖縄防衛局によると、普天間基地所属ではない7機のF16戦闘機が午前8時15分ごろから連続して着陸しました。保育士の一人は「爆音に驚いた子どもが泣いて抱きついてきた」と語ります。
1996年に日米両政府が普天間基地「全面返還」で合意してから30年。なぜ返還が実現しないのか。「移設」条件付きだからです。2013年の日米合意には八つの「返還条件」が盛り込まれました。その一つが名護市辺野古への米軍新基地建設。しかし工事は軟弱地盤の存在で政治的にも技術的にも完全に行き詰まっています。
条件はほかにもあります。たとえば「長い滑走路」を持つ「民間施設(空港)の使用」です。新基地の滑走路(1800メートル)が普天間基地(2740メートル)より短く、固定翼機の利用が困難になるためにつけられた要求です。
2月に沖縄タイムスが米国防総省の公式文書に「長い滑走路」選定なしに「普天間基地は返還されない」と明記されていると伝え、全国紙も報じました。辺野古新基地ができても普天間基地を使い続けたい米軍の本音があらわれています。
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