10歳のとき、1型糖尿病になりました。囲碁のプロ棋士を志して間もないタイミングで、当時小学4年生の私にとって、大きな大きな出来事でした。
1型糖尿病は糖尿病と名がつくものの生活習慣病ではなく、若年層での発症も多い病気です。ある日突然、自分の膵臓(すいぞう)が働かなくなり、本来人間に備わっている血糖値を下げる力が失われてしまいます。完治させる方法はまだ見つかっておらず、現在はインスリンを自己注射で補いながら血糖値をコントロールし、健康な生活を目指すのが治療の基本です。
病気になってどんな気持ちだったかと聞かれると、私はよく「ハンデとは思わなかった」「そのおかげで囲碁を頑張れた」と答えます。その気持ちに嘘(うそ)はありません。けれど、それは今の自分だから言えることで、結果論でもあるのだと思います。
一覧へ戻る