何という荒涼とした風景か。戦争でがれきと化した町並み、あるいは大震災後の倒壊した家屋。短くはない僕の過去の取材経験から、今と同じような絶望的な気持ちになった時間を思い出す。国会がここまで空虚となり、立法機能が首相周辺にほとんど奪われてしまった。議会制民主主義とは真逆の風景を私たちは今目撃している。国家情報局設置法や個人情報保護法改定、国旗損壊罪の新設、副首都関連法案、ついには皇室のあり方を現行憲法から切り離すような皇室典範改定(その本質的な意味は、女系・女性天皇の排除ではないか)に至るまで、高市政権とそれに追随する翼賛政党のやりたい放題である。
その一方で、国民のなかでは「生活苦」がリアルに迫ってきている。それに対処する具体策について、今国会で何がなされたというのか。
「拍手要員」
今国会最終盤、党首討論なるものが7月15日に開かれた。討論内容をうんぬんする価値もほとんどない、むなしいものだったと僕は思ったが、その無内容さにさらに拍車をかけていたのが、党首討論会場の第一委員会室に押しかけて立ち見のまま、高市早苗首相の発言のたびに「そうだ!」と応援ヤジと拍手を繰り出していた自民議員らの存在だ。
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