才能という言葉は、とても便利です。
うまくいく人を見たときも、うまくいかない自分を見たときも、私たちはついその一言で説明したくなります。子どもの頃の私も、自分より年下で強い相手に負けたり、自分が思うように打てなかったりすると、「この人には才能があるのだろう」「自分には才能がないのかもしれない」と考えることがありました。
私は囲碁のプロ棋士になることができましたが、そこに至るまでには、たくさんのライバルたちに追い抜かれました。頑張っているのに前に進めている気がしない。誰かの成長がまぶしく見えて、自分だけが取り残されていくように感じる。そんなとき、才能の差なのだろうかと思ってしまうこともありました。
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