“けがでも投げたい”にはストップ
高校野球では近年、複数投手で大会に挑むチームが多くなっている一方、依然として1人の投手に頼るケースが目立ちます。沖縄水産高時代、投げ過ぎから肘を痛めた元プロ野球選手の大野倫さんに、その経験、投手の体を守る上で必要なことを語ってもらいました。
聞き手・前野哲朗記者
―甲子園では、今も投げ過ぎと感じることが多くあります。
今は1週間に500球という制限がありますが、これは多過ぎるし非現実的です。健康を守るには1週間ではなく、1試合での球数を制限すべきだと思います。私はボーイズリーグで中学生硬式チームの監督をしていますが、そこは1日80球までです。連投の場合は計120球まで。1日目に80球だったら、2日目は40球が限度。高校野球も、こうしたルールを作った方が良いと感じています。
―より制限を厳しくすべきということですね。
私が高校生の頃、甲子園は野球人生の最大の夢であり、目標でした。そのために一日一日を過ごすのが精いっぱいで先のことは考えられなくなります。それは、今の高校生の一部も同じかもしれません。
厳しい練習の積み重ね、先輩後輩の理不尽な関係のつらさも含め、さまざまな思いをしてたどり着いた場所が甲子園です。無理するのが当たり前だし、投手であれば投げ続けたい。私も肘が痛かったけれど「ここは俺のもの。何点取られてもマウンドは譲らない」という気持ちでした。そんな投手の思いがあり、監督にも思いがあるので投げ過ぎがおきます。感情に左右されず交代できるようにするには、しっかりとしたルールを決めることが必要だと考えます。
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