伊藤海波さん。お昼時は大忙し
高市早苗政権は消費税「減税」方針を閣議決定(8月5日)し、秋の臨時国会に関連法案を提出する方針です。来年4月から2年間に限って、食料品だけ消費税率を8%から1%に引き下げますが、2年後には7%の大増税が待っています。
あらゆる物価が高騰している中、食料品だけの減税では効果は限定的。日本共産党が求める消費税の一律5%への減税は、「食料品1%」と比べ2・4倍の効果(平均的な勤労者世帯)があります。(表)
しかも「食料品1%」は弊害も深刻。飲食店や農家からは厳しい批判の声が上がっています。
東京・新宿区の中華料理店。きょうだい2人で切り盛りしています。材料費や光熱費が上がっても、客足を心配して定食価格は据え置きのままで厳しい経営です。
食料品(テイクアウトや宅配を含む)の消費税が現在の8%から1%になると、現在10%の外食との差がさらに拡大。経営者の伊藤海波(みなみ)さん(62)は「飲食店にお客さんが来なくなり、ますます苦しくなる。どうして一律に税率を下げないのか」と訴えます。
8月の「飲食業」倒産は80件で前年同月比1・4倍、30年間で最多です(東京商工リサーチ調査)。「町の飲食店は、食材や光熱費、人件費などのコスト上昇が経営を揺るがしている」「物価高や人手不足のなか、値上げが客離れに直結しやすい小・零細規模の飲食店は少なくない」としています。
農業資材の価格高騰やコメの価格下落などで苦境にある埼玉県加須(かぞ)市のコメ農家・大谷佐智子さん(64)。「食料品1%」になると「この先やっていけるのか不安」と語ります。農機具や肥料などは10%の消費税を負担するのに、作物を納めて受け取る消費税は1%に減るからです。
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