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日曜版  |  記事

追悼 張本勲さん
反核平和の信念貫いた
努力と反骨心で積み上げた日本最多3085安打

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イチローさんの日米通算4000安打についてインタビューに答える張本勲さん=2013年8月、東京都千代田区(時事)

60歳過ぎて被爆体験の語り部に
 「安打製造機」と呼ばれ、プロ野球記録の3085安打を持つ張本勲さんが86歳で生涯を閉じました。素振りの数だけ安打を積み上げた信念の人は、つねに球界の発展と核兵器のない世界を願っていました。
 勝又秀人記者

 初めてインタビューした18年前。「右手でしっかりと握手するように」という先輩記者の事前の言いつけ通りに握り締めると、「この右手でバットをあんなに強振できたのか」と感慨がわいた記憶がよみがえりました。
 右手指の損傷が、手を合わせた感触から伝わってきました。小指が欠け、中指は半分、薬指が3分の1。親指と人さし指も内側に曲がっていました。4歳の時にたき火に指を突っ込んで負った大やけどが原因でした。

差別乗り越えて
 プロ入り(東映)後にコーチから「右手が弱いのは致命的」と言われました。それでも、コーチが至近距離から放る球を打ち返す練習を右手一本で続けました。
 「雨の日も雪の日も『お願いします』と。後に(コーチが)『おまえのしつこさには参ったよ』といっておられました」。自宅でも遠征先でも、深夜の素振り300回を自分に課しました。在日韓国人2世の生い立ちも背負いながら、努力と反骨心で体の弱点や差別を乗り越えました。

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