「鶴の恩返し」をご存じですか?木下順二台本、團伊玖磨作曲のオペラ「夕鶴」はこの昔話を題材にしています。
つう(鶴)はかいがいしく与ひょう(鶴を助けた男)の世話をします。自分の羽根で織った布を街で高く売り喜ぶ与ひょうに「そんなに私よりもお金が好きなの?」と苦悩し痩せ細りながらも、何枚も布を織ります。最後は約束を破った与ひょうに鶴の姿を見られ、悲しげに去っていく…。
私が2021年に出演した「夕鶴」は、演劇界で国際的に活躍されている岡田利規さんの演出でした。8カ月前からワークショップを重ね、台本の本質をどこまでも深く探っていく。そうしてできあがったつう像は、それまで演じられてきたものとは全く違いました。与ひょうをジャッジするような表情で淡々と語り、質問を重ねる。最後は銀色のドレスにヒールでさよならと歌い、舞台を囲う壁を蹴り倒し、開いた穴からツカツカと振り向きもせずに去る!
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