㊤連立政権合意書に署名し、掲げる自民党の高市早苗総裁(右)と日本維新の会の吉村洋文代表=2025年10月、国会内㊦吉村洋文大阪府知事が代表の「日本維新の会大阪府総支部」の領収書の写し。24年5月10日付で政党助成金から約88万円を羽曳野市議だったX氏側に支出していました(画像は一部加工)
衆院比例定数を31削減する案で合意した自民党、日本維新の会、国民民主党の3党。「身を切る改革」を掲げ、議員定数削減の旗振り役を担う維新の新たな公金還流疑惑が日曜版編集部の取材で浮上しました。比例定数削減法案を審議する衆院政治改革特別委員会の委員である同党の青柳仁士衆院議員側が2021年7月~23年5月に税金を原資とする政党助成金から計約98万円を選挙区内の維新市議(当時)側に支出していたことが政党交付金使途等報告書で判明しました。
取材班
同じ維新市議側には、青柳氏のほか、維新代表の吉村洋文大阪府知事が代表者の「日本維新の会大阪府総支部」も約270万円、同党国対委員長代理の岡崎太参院議員側も約208万円を支出していました。3者の政党助成金による支出は判明分だけで計約576万円にのぼります。維新の中で“身内”への公金還流が組織的に行われていた構図です。維新は実態を調査し全容を公表する責任があります。
発覚後に調査せず
維新による“身内”への公金還流を最初に明らかにしたのは日曜版(25年11月2日号)です。藤田文武共同代表側が、自身の公設第1秘書の会社に、印刷費などとして政党助成金など計約2千万円の公金を支出していたとスクープ。さらに日曜版は同党総務会長(当時)の高木佳保里・現参院会長側も、自身の政策秘書が代表の会社に、政党助成金など計約2700万円の公金を支出していたことを報じました。
“身内”への公金還流の対象は秘書だけではありませんでした。維新の国会議員や地方議員らは同党の藤田あきら大阪市議の関係会社にビラ印刷代などとして政党助成金などの公金を支出していました。問題発覚後、藤田市議は関係会社の解散を表明しています。
公金還流について国民から批判を受けた維新は、全容を明らかにすることなく党の内規を改定(25年12月)。議員や親族、秘書が代表を務める会社や団体への政党助成金の支出を原則禁止とし、疑惑にふたをしました。
一覧へ戻る