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日曜版  |  記事

「無言館」のうた 文 窪島誠一郎
第29回 春は厭はしくなりぬ

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伊藤守正「神将像」
 昭和二十(一九四五)年八月九日、長崎に投下された原子爆弾によって被爆死した画学生伊藤守正のことを書く。
 守正は小、中、美校を通してつねに首席だった優秀な学生で、とくに歴史や日本の伝統文化に深い関心を寄せていたという。
 東京府立五中に通いはじめてからは、夏休みになると級友たちと奈良や京都へのスケッチ旅行を計画し、永久(とこしえ)の古都の風景や神社仏閣の絵を何枚も描いて帰ってきた。その頃から、守正には「歴史を学ぶ」という娯(たの)しみと、「歴史を描く」という趣味が同列にあったといっていいのだろう。

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