撮影・橋爪拓治記者
ジャーナリストの青木理さんが、退廃する権力とメディアに斬り込んだ新著『闇の奥』(河出書房新社)を出しました。自民・維新連立の高市早苗政権、メディアの状況をどう捉えているかを聞きました。
田中倫夫記者
いまの日本の政治を見ていると、根幹の部分が一層深刻に根腐れしてはいないかと、絶望的な気持ちに陥ることが多々あります。
石破茂前首相を評価する声もあるようですが、防衛にせよ安保政策にせよ、従来の政治観でいえば「右派」に類すべき政治家です。ところが自民党と維新の会が「連立」して高市政権ができた今となっては、確かに石破氏がまともに見えてしまうことがある。
それは自維連立が「極右」の色彩を帯び、あまりに「異形」だからでしょう。「憲政史上初の女性首相」は歓迎すべきにせよ、単純に喜ぶ気にはなれるはずもなく、実際に選択的夫妻別姓制といった政策は完全に後ろ向きです。しかも連立政権合意では「スパイ防止法制定」「憲法9条改正」「緊急事態条項」「安保3文書改定」「長射程ミサイルの整備」などの言葉が並んでいる。
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