イラスト・鴨下潤
「なぁ、先生ってどんな子やったん?」。最近、よく子どもたちに聞かれます。今回は私の子ども時代をひもといてみます。
朝はおなかが痛くて、通学路の竹やぶを通るのがおっくう。それを抜けると嫌みを言うか、手を出してくる同級生に出会う毎日。勉強も運動も苦手。日課はきれいな海の上を走る船を数えることでした。口より先に手が出てしまい、先生に怒られる日々。せめて理由は聞いてほしい。どうせ大人ってそんなもんだと思っていました。
4年生になり、今年こそは手を出さずに過ごそうと思った矢先に友だちとけんか。「あーあ、今年も終わったな」。そう思って先生の前に行くと、これまでの先生とは違いました。「どうした、たもつ。おまえらしくないな。何があったか教えてくれんか?」
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