2月28日に始まった米国とイスラエルによる対イラン先制攻撃戦争は、イランの国家元首である最高指導者ハメネイ師の殺害も含め、国連憲章と国際法に反する蛮行です。国際法違反の戦争であるとはどういうことなのかを、戦争開始の経過に照らして検証します。
坂口明記者
国際法違反 武力の行使や威嚇 国家元首殺害まで
日本国憲法が掲げる戦争放棄(9条)を、国際的に見て特殊な立場であるように言う人がいます。しかし「武力不行使」は、戦後世界の「憲法」である国連憲章の核心です。
権威ある国連憲章注釈書は、「武力による威嚇又は武力の行使」を禁止した国連憲章2条4項を「国連憲章の要石」「国連憲章のハート」だと呼んでいます(ブルーノ・シンマ編『国連憲章注釈』)。同項は(1)「戦争」より幅広い「武力行使」を禁止し、(2)「武力による威嚇」を「武力の行使」と同列で禁止している点が重要です。
「武力による威嚇」とは、武力行使しなくても「俺の言うことを聞かなければ武力行使するぞ」と脅すことです。「同盟国」にも武力による威嚇をするトランプ米大統領は“息を吐くように国連憲章違反を重ねている”といえます。
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