米・イスラエルの国際法違反の先制攻撃で始まったイラン戦争は、米軍が駐留する中東諸国を戦火に巻き込み、米軍基地がこれらの国の平和と安全を守るものではない現実を浮き彫りにしています。
カイロで米沢博史記者
米軍基地を抱える湾岸協力会議(GCC)(注)諸国のオマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)は、米国から対イラン攻撃の事前協議や通知もなしに戦争に巻き込まれ、イランの攻撃を受けています。イランの攻撃で4日までにGCC諸国で27人が死亡しています。
交渉が台無しに
攻撃直前までイラン核問題を巡る米国とイランの間接協議を仲介していたオマーン外相は「進行中の活発で真剣な交渉が台無しにされた」「米国の利益にも世界平和の大義にもならない」と非難しました。オマーンの仲介による協議中に米国が先制攻撃をしたのは昨年6月に続き2回目です。
中東の勢力争いで対立していたGCC諸国とイランは2020年代に入り、関係改善を進めてきました。22年8月にUAEとクウェートがイランに大使を再派遣し、外交関係を修復・正常化。23年3月にはサウジアラビアが、イラクとオマーンのお膳立てと中国の仲介でイランと関係正常化を果たしました。
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