文字読み上げ対応ページ
スクープ 社会 人権・環境 経済・生活 政治 国際 お役立ち ひと・インタビュー くらし 芸能・文化 スポーツ レジャー 若者・子ども 連載 赤旗 科学 日本共産党
#日本共産党 #高市政権 #憲法 #インタビュー #トランプ #映画 #音楽 #読書 #レシピ #風の色

日曜版  |  記事

沖縄変奏曲(8)
琉球の鐘 8
作 柳広司 題字・絵 オザワミカ

メイン画像

アメリカ合衆国独立七十八年目を記念するこの日。
 那覇沖に停泊したアメリカ東インド艦隊の乗員たちは、祝砲を撃ったあとは、一切の任務を免除された。各艦の甲板には白い布を広げたテーブルが置かれ、食糧庫が提供し得る最高のごちそうが並べられた。マストには色とりどりの布。有志による“仮装黒人楽団”が奏(かな)でる賑(にぎ)やかな演奏が祝祭的な雰囲気をもりあげている。
 艦内を見てまわる琉球府の役人たちはすっかり驚いたようすであった。目を丸くして、独立記念日を盛大に祝うアメリカ人の姿を眺めている。
「このようなパーティーを、日本ではブレーコーと言うそうですね」
 私は日本で覚えてきたばかりの知識を披露した。
 琉球府の役人たちは苦笑して目くばせを交わし、
「ブレーコーという言葉は、琉球では使いません」
「日本と琉球の文化のちがいを説明するのは大変難しいのですが……」
 と言葉を濁(にご)した。
「そうでしたか。琉球ではブレーコーは使いませんか」
 私は笑顔で頷(うなず)いた。そんなことはどうでもいい、ここからが本題だ。

購読申し込み

ログインする

前の記事 次の記事

一覧へ戻る