京都民医連中央病院大腸肛門病センター 岡本亮さん
これまで紹介した「保存的治療」を数カ月続けても、日常生活に支障をきたすような症状が残る場合、外科的な治療が選択肢となります。
かつては損傷・断裂した肛門の筋肉を直接縫い合わせるような体への侵襲(ダメージ)の大きな手術が主流でしたが、現在はより体への負担が少なく、効果の高い治療法が登場しています。
手術のダメージ小
その代表格が、2014年から国内でも保険適用となった「仙骨神経刺激療法(SNM)」です。(図)
これは、仙骨(腰のあたりの骨)の内側を通る排泄(はいせつ)に関わる「仙骨神経」の近くに細いリード線を留置し、心臓のペースメーカーのような小型の装置から微弱な電気刺激を24時間365日送り続ける治療法です。電気刺激によって神経の働きを調整し、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)のコントロールを回復させます。
SNMの最大の特徴は、装置を完全に植え込む前に約1~2週間、体外式の装置で効果を試せる「試験刺激」の期間があることです。この期間に実際に「漏れが減った」と効果のあった場合、局所麻酔で行う本番の植え込み手術に進むことができます。
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