「減給処分は違法」と一部勝訴を伝える弁護団と思いを語る原告ら=9月25日、東京高裁前
「闘い続けた意味はある」。卒業式や入学式での「君が代」斉唱時の不起立に加重処分を科す東京都教育委員会。その暴走に歯止めをかける司法の判断を勝ち取りました。東京高裁(門田友昌裁判長)は9月25日、東京「君が代」裁判第5次訴訟の原告2人に対する計6件の減給処分を一審同様、「違法」と断じ、被告・都の控訴を棄却しました。
本吉真希記者
原告は都立学校の教員と元教員の15人。「君が代」の起立斉唱を命じる職務命令に反したとして都教委から減給や戒告の処分を受けました。原告らは職務命令が憲法の思想・良心の自由などに反すると訴え、処分の取り消しを求めています。
高裁判決は「式典における国歌の起立斉唱は慣例上の儀礼的な所作」で「特定の思想を強制するものではない」とし、職務命令は合憲としました。そのうえで戒告処分計20件については、一審と同じく裁量権の逸脱・乱用にはあたらないとして容認しました。一方、減給処分については「処分の選択が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を超える」として「違法」と認定しました。
「君が代」不起立への処分をめぐる訴訟では、2012年に最高裁が「減給以上の処分を選択することについては慎重な考慮が必要」との判断を示しています。第5次訴訟で対象の減給処分は、1人は4回目の不起立、もう1人は6~10回目の不起立に対するもの。
一覧へ戻る