「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日系、火曜、午後9時)
岩根彰子
この脚本家がこのテーマで書くなら間違いない、と思える組み合わせがある。例えば三谷幸喜による“芝居”を軸にした群像劇「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジ)。あるいは岡田惠和が集合住宅で暮らす人々の悲喜こもごもを描く「小さい頃は、神様がいて」(フジ)。運転の癖も目的地も違うが、どちらもベテラン運転手の車に乗っているような安心感がある。一方、野木亜紀子脚本「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日)は、そのライン上にあるが、少々異質だ。
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