家賃凍結などの公約プラカードを掲げる支持者とともに集会で演説するマムダニ氏=10月26日
米国の最大都市ニューヨーク(人口840万人)で4日に行われた市長選で、民主党進歩派で民主的社会主義を掲げるゾーラン・マムダニ氏(34)が勝利しました。トランプ大統領による少数独裁の政治に立ち向かう草の根の闘いは世界で注目され、ニューヨークは「政治の暗闇のなかの光」(マムダニ氏)となっています。
ニューヨークで柴田菜央記者(写真も)
「多数を見捨て少数者の声にしか応えなかった政治のページをめくる」。マムダニ氏は4日夜の勝利演説で支持者を前に強調しました。
同氏は政策の根底に「生活できるニューヨーク」を掲げ、高騰する家賃の凍結、市営バスの無料化、保育の無償化、市営食料品店設立、最低賃金引き上げなど、庶民の生活苦を打開する公約を打ち出しました。財源として、利益を上げる大企業や一握りの富裕層への課税強化を訴えました。
不動産サイトによると7~9月のニューヨーク市の家賃の中央値は3599ドル(約56万円)で、1年前より5・4%上昇。市民は「1人暮らしはとてもできない」(19、大学2年生)、「家賃が高すぎて引っ越した隣人がいる」(41、大学教員)と訴えました。
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