
「ごはんプラス」に初めて来たという生活保護を利用する男性=9月20日、東京都新宿区
家族連れや外国人観光客が行きかう週末の東京都庁。その下で毎週土曜日に行われる食料配布と相談会には、長蛇の列ができていました。低賃金・物価高が長期に続く中、社会の底が抜けたような生活困窮が広がっています。何が起こっているのか―。
小酒井自由記者
東京「新宿ごはんプラス」
9月20日午後2時、食料配布を行う「新宿ごはんプラス」が始まりました。パックご飯や缶詰、生鮮食品などが入ったビニール袋を手にした数人のボランティアが、次々と食料配布に並んだ人たちに手渡していきます。
この日、835人が並びました。スーツ姿の人や、帽子を目深にかぶってマスクをしたりパーカーのフードを頭にかぶったりした女性も。多くは中高年の男性ですが、若者も少なくありません。
メッシュキャップをかぶり、イヤホンを肩にかけた男性(34)=渋谷区=は、「これで1食分の食費が浮く」といいます。正規雇用で営業の仕事をしています。今年4月から利用し始めました。
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